パチンコ依存症による影響と抜け出す方法

パチンコは娯楽の一種として親しまれており、日常的に楽しむ人も少なくありません。
ただ、中には娯楽の範疇を超え、依存状態になってしまう人もいます。
人生にまで悪影響を及ぼす可能性があることから、もしも依存状態に陥っている場合は、そこから抜け出すための処置を速やかに講じることが大切です。

何よりもパチンコを優先する生活になる

パチンコ依存症になった場合、どのような悪影響が起こり得るのでしょう。
まず、何よりもパチンコを優先する生活になることが考えられます。
睡眠や食事の時間を削って遊戯に没頭したり、仕事を休んでまでパチンコ屋へ行ったりなど、ギャンブル優先の生活になってしまうのです。
このような生活に陥ると、周りからの信頼を失ってしまう恐れがありますし、会社をクビになったり夫婦の離婚問題に発展したりなど、実際にこのような事例も存在します。
そこでようやく依存症から抜け出す決意を持てる人もいれば、変わらず依存をし続ける人もいます。

借金問題に発展する

借金問題に発展するのも悪影響のひとつです。
基本的にギャンブルで勝ち続けることはできないため、遊戯を続ける限り、どこかで資金が底をついてしまうことになります。
大抵の人は、そこでギャンブルを止めたり、ある程度の自制をしたりするのですが、パチンコ依存症に陥っている人は違います。
借金をしてまでパチンコをしたい欲求を抱え、消費者金融や闇金にまで手を出すケースもあるのです。
ギャンブルにより借金を作ってしまったその後の人生が、明るくないのは想像に容易いでしょう。
冷静に考えれば非常に危険な状況に陥っていることが分かりますが、依存患者の場合は、たとえリスクある状況だろうとパチンコを優先し、自分ではもはや歯止めが利かない状態なのです。

なぜ依存状態に陥るのか?

なぜ依存状態に陥るのかが気になるところですが、中には意志が弱いから、自分に甘いからなどのイメージを抱く人もいるはずです。
確かに自分のやりたいことを優先しているわけですので、当人の気持ちの問題に感じてしまうのも自然な流れでしょう。
ただ、依存症は単に気持ちだけが原因ではなく、脳の働きが関係していることもあるのです。
私たちが快楽を感じるのは、神経伝達物質のドーパミンが存在するからです。
これは快楽を呼び起こす物質であり、分泌が促されることで喜びを感じることができます。
ただ、ドーパミンを分泌させる方法が、特定のものに限定されてしまうと、その対象に対して依存状態に陥る恐れがあるのです。
パチンコ依存症で言えば、パチンコをしている時にだけ強く快楽を感じるようになり、日常では喜びを満たすことができなくなります。
その結果、強い快楽を求めるためにパチンコをやらずにはいられない状態に陥り、自分ではいけないと思いつつも、脳が快楽を求めて遊戯へと足を向かせてしまうのです。
これはパチンコに限ったことではなく、スマホやアルコール、買い物など、あらゆるものが依存する可能性をはらんでいます。
そして誰でも依存症に陥るリスクはあり、決して他人事ではありませんし、もしかしたらすでに依存状態に置かれている可能性も考えられるでしょう。

依存症は病気であることを自覚する

もしも依存症の場合、適切に対処を行い抜け出すことが大切ですが、まずは依存症は病気であることを自覚する必要があります。
パチンコを楽しむのは自分の意志であり、いつでも止められる気持ちでいることもありますが、病気である以上、実際はそう簡単に止めることはできません。
ただ、本人が自覚をして積極的に治療をすることは少ないため、家族などの、周囲の人間が気付いて促してあげることが重要です。
専門病院での適切な治療を受けることも視野に入れましょう。
その際にはしっかりと入院をすることが推奨されます。
必然的に行動を制限することができますし、専用の治療プログラムによって脳の働きやパチンコへの考え方を改めていくことが可能です。
また、他の依存症患者との触れ合いを持つことで、自分を客観的に見つめ直すことができ、依存に陥っている自覚を強く持つことができるはずです。

熱中できるものを探すのも有効な対処法

熱中できるものを探すのも有効な対処法です。
パチンコ依存症の人は、パチンコが一番優先すべき存在になっていることで没頭してしまいますが、その代わりとなるものがあれば気持ちをそちらへ向けることができます。
運動でも勉強でも何でも良く、他のものへと集中することでギャンブルのことを考える時間が減り、次第にパチンコへの興味も薄れていくことに期待ができるでしょう。
交友関係を改めるのもポイントです。
自分は止めたいと思っていても、周りから誘われることで行ってしまうというケースもあります。
そうした誘惑を断ち切ることも大事ですので、ギャンブル友達がいる場合は、治療のために関係を断つことも視野に入れましょう。
お金を持ち歩かないようにする心掛けも大切です。
プレイするためのお金がなければ手の出しようもありませんので、外出をする際には必要最低限の現金やカードは持ち歩かないようにし、やりたくてもできない状況を保つようにしましょう。